売上債権・棚卸資産増加がキャッシュフローで減算される理由
A売上債権と棚卸資産の増加が、キャッシュフロー計算書において「減算」として扱われるのは、**これらの項目が「営業活動によるキャッシュフロー」の計算において、実際にはキャッシュの流出またはキャッシュの増加に繋がらない、あるいはキャッシュの増加を一時的に遅延させる要因**だからです。 ### 売上債権の増加 * **意味**: 売上債権(売掛金など)が増加するということは、**商品やサービスを販売したが、まだその代金を現金で受け取っていない**状態が積み上がっていることを意味します。 * **キャッシュフローへの影響**: 損益計算書上では売上として計上されているため利益は出ていますが、**現金はまだ入ってきていません**。キャッシュフロー計算書では、利益から出発してキャッシュの増減を調整するため、まだ回収できていない売上債権の増加分は、利益から差し引く(減算する)ことで、実際のキャッシュの増減を正しく反映させます。 ### 棚卸資産の増加 * **意味**: 棚卸資産(商品、製品、原材料など)が増加するということは、**仕入れたり製造したりした商品などが、まだ販売されずに在庫として残っている**状態が積み上がっていることを意味します。 * **キャッシュフローへの影響**: 棚卸資産を購入・製造するためには、**現金(またはそれに準ずるもの)が出ていっています**。損益計算書上では、在庫は売上原価として計上されるまで費用化されませんが、キャッシュフロー計算書では、在庫の増加は、その増加分だけ現金の支出があったとみなされます。そのため、利益から出発して調整する際には、この現金の支出分を差し引く(減算する)必要があります。 ### まとめ キャッシュフロー計算書は、**損益計算書の利益を、実際の現金の動きに合わせて調整していく**ための計算書です。売上債権の増加は「まだ現金が入ってきていない」こと、棚卸資産の増加は「現金が出ていった」ことを示すため、いずれも利益から差し引かれる(減算される)項目となります。 もし、これらの項目がキャッシュフローにどう影響するか、さらに具体的な例で知りたい場合は、お気軽にお尋ねくださいね!😊